こんにちは!
「学びをもっと楽しく! わかりやすく!」を目標に活動しております
企画・制作ユニットmananicoです。
このブログにお越しいただき、ありがとうございます。
沖縄の本の取材をしているときに
専門家や学べる施設のかたにうかがったたくさんの貴重なお話がありすぎて
とても、本に載せきれませんでした!そこで、うかがったお話から、さらに
「旅行前に、お子さんに伝えておけると盛り上がるはず!」という情報や知識を
厳選して、このブログでご紹介していきたいと思っております。
今回は、あの「海ぶどう」のヒミツにぐぐっと迫ります!
海ぶどうはぶどうではなく「海藻」です
沖縄名物のひとつ、「海ぶどう」について軽くご説明すると、
小さいぶどう房のような見た目と
プチプチっとした食感が魅力の、なんと「海藻」です。
「グリーンキャビア」とも呼ばれるとっても魅力的な食べ物で、
食べるのがおもしろいからか、
子どもにも人気の食材です。←沖縄料理のお店で、わし掴みににして食べる子を
時々見ます。
そして、沖縄のスーパーでは、日常的に販売されています。
(たいがい鮮魚コーナーか、県産みやげコーナーに陳列)
とあるスーパー、鮮魚コーナー付近。イカスミ汁との競演
ちなみに、沖縄県民の目からみると、日常使いにはちょっぴりお値段が高いかな?
という価格設定です。
きっと、お子さんは沖縄に旅行に来てから初めて知る、ということも
多いのではないでしょうか。
※ついこの前、都内の大学生から「海ぶどうってなんですか?」と聞かれて
衝撃を受けました。ですが、考えてみれば関東に住んでいた私も、社会人に
なってから知ったのでした。
ちなみに、だいぶむずかしい話ですが、今年OIST(沖縄科学技術大学院大学)が
海ぶどうは、「たった1個の細胞でできている、
生物の体作りという観点からとても不思議な生物 」
だった!という研究結果を発表しています。
↓興味があれば!
https://www.oist.jp/ja/news-center/press-releases/33757
という前置きを頭に入れておいていただきつつ…
本で取材させていただいたのは
糸満の海辺にある、「海ぶどう養殖場 海ん道〜Uminchi〜」さんです。
かわいい看板を目印に!
風が通り抜ける気持ちのいいフィールドに、
いくつかの建物が点在しています。
写真には撮れませんでしたが、裏の広場には馬が飼われていたり
裏の海が一望できるデッキがあったりする、素敵な施設です。
ではさっそく、養殖場におじゃまします!
養殖場内には、海ぶどうが泳ぐプールがたくさん!
お話をうかがったのは、海ん道〜Uminchi〜の新城さんです
海ぶどうの正式名は「クビレズタ」。もともとは沖縄県の宮古島と、
本島の恩納村のほうに少〜しだけ生息している海藻。
天然のものは量が少なすぎて流通できないので、このように養殖したものが
みなさまの口に入ります。
海ん道さんでは、50個(!)もの海ぶどう用プールを用意。
天然の海水を常に循環させて育てているのだそうです。
ただ、海ぶどうはとっっっってもデリケート。
直射日光に照らされるのが苦手だし
台風ですぐに一掃されてしまうし
北風が吹くときは(沖縄の北風はけっこう冷たいです)、
遅々として成長しないので、屋外ではとても育てられないとのこと。
室内で育てているときも
夏は風が抜けるように窓を開け放ち、
黒く細かい目の網をかけて日差しや強風をさえぎってあげたり、
寒いときは窓をしめきって保温してあげたり、
絶妙な気温と水温(だいたい25℃ぐらい)を保ったりして初めて、
ぷちぷちに太った元気な海ぶどうができるそうです。
↑見事なぷちぷち!
長年研究を重ねてデータをとりながら、それでも
本当にみなさまのお口に届けられる商品ができるのは、
50個のプールの半数、25個ぶんぐらいなんですって!
元気な海ぶどうと、元気がなくなってしまった海ぶどうを比べると
一目瞭然。
元気がない海ぶどうは、本当にしょんぼりしていて
「おつかれさん」という状態です。
摘み取ったものをすぐ出荷…ではない!
元気に育ってくれたぷちぷちの海ぶどうは、流れるプールのような水槽で
ぐるぐると泳がせ、余分な汚れやゴミをとります。
これまで「海ぶどう養殖場」といえば、このぐるぐる回っているシーンを
思い浮かべていましたが、この工程だったのですね。
そしてさらに、茎からぷちぷちした部分を手作業で、ひとつひとつ
摘み取ります。
ちなみに、クビレズタは海ぶどうがぶら下がっている「茎」のほうも
海ぶどうと同じ味で食べられるそうですよ。
「海ぶどう」という名称が有名になったので
茎のほうは商品にならないだけだそうです。
ちょっとかじってみたい気がしますね
さて、いよいよ出荷!と思いきや、
いったん収穫によるダメージを受けてしまっている海ぶどうが
自分で傷をいやすまで待つのだそうです。
その間にも小さなごみをとる作業などが行われるので
出荷できるのは、摘み取りから約5日後だそうです。
このように、養殖場のかたのなみなみならぬ苦労があって初めて、
海ぶどうはわたしたちの口に入るのでした。
海ぶどうのデリケートぶりを表す、保存の注意点
さらに、海ぶどうを扱う際の注意点として
●冷蔵庫に入れてはいけない
●水洗いや、タレにつけるのは食べる直前 というものがあります。
海ぶどうは「暖かい海に生息する生き物」なので
冷蔵庫に入れたら、たちまちしぼんでしまいますし
真水につけても、これまた元気がなくなります。
(まちがえてやってしまうと、「ああああああ!」ということになります)
保管は室温で、約1週間ぐらいもってくれますが、夏と冬場はとくに
なるべく食べる日に近いタイミングで、購入するのがよさそうですね。
このように、一連の作業を見学して
「だから、流通できる量も限られているし、スーパーでも
ちょっぴりお高い値段だったのか…!!」
と、とっても納得してしまいました。
「海ん道」は見学や摘み取り体験、だけでなく学べる施設!
学べるご案内付きの見学または摘み取り体験が選べ、
体験をがんばったあとのお楽しみ・海ぶどうの試食もあります♡
そして、
併設の売店でもお持ち帰り可能な海ぶどうや、
海ぶどうのプチプチ食感が味わえる、驚きの「海ぶどうアイス」、
海ぶどうを練りこんだ「海ぶどうそば」などが販売されています。
また、併設の「3peace cafe」では、新鮮な海ぶどうを使ったパスタや、
海ぶどうがふんだんに使われた近海まぐろ丼などが味わえます。
ランチの時間にぶつけて、学んで食べて、もいいですね。
新鮮な海ぶどうは、口に入れた瞬間に、ぷちっとはじけた塩味が
口いっぱいにひろがり、なんとも言えないおいしさ。
南部を訪れるとき
お子さんと一緒に、満足感のある体験タイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。
「まなべる!トラベル えらべる! できる! ぼうけん図鑑 沖縄」では、
ぼうけん14)「沖縄だからできる! ビックリな工場を見学!」
に掲載させていただいております。
※タイトルの「MAP」マークをスキャンすると、Googleマップで
場所を表示できます♪
まなべる!スポットINFO•••••••••••••••••••••••••••••••••••••••
海ぶどう養殖場 海ん道〜Uminchi〜
〒901-0362 沖縄県糸満市真栄里1931
TEL:098-994-0016
営:9:00〜17:00(最終受付16:00)※日曜休
■海ぶどう摘みとり体験
海ぶどう(生)50gまたは、海ぶどうアイス1p付き…1,500円
■海ぶどう養殖場の見学
海ぶどう(生)50gまたは、海ぶどうアイス1p付き…1,000円
■海水 塩づくり体験…2,000円
※見学・体験は事前にご連絡をお願いします。
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