こんにちは!
「学びをもっと楽しく! わかりやすく!」する企画・制作ユニットmananicoです。当ブログにお越しいただき、ありがとうございます。
このブログでは、「親子旅行を再デザイン!家族全員の学び体験に」という新発想のプロジェクト「まなべる!トラベル」について詳しくご紹介させていただいております。
さて、前回より少し間があいてしまいました。
そう!なぜなら世間は10・連・休!
そして私たちは連休などというものはあるわけもなく(笑)、夏の第一弾書籍「えらべる!できる!ぼうけん図鑑 沖縄」の制作のため、毎日、取材と制作にあけくれております! まだまだ紹介したりない!と日々感じながらも、かなりの量の情報を練り込んだ内容になりますため、「あぁ!この写真、こういう観点で撮り直したい!再撮!なんてことも起きたりで、現場はこだわりと「“無理”って言わないゲーム」の雰囲気に溢れております。。。でも、きっとだからこそ、良いものがお届けできると確信してます。
さて、今日の話題です。今まさに取材を重ねるうち、実感が深まっている「食べる」という学びの観点について。
カラフルな魚、食べられるのか問題
毎日、とにかくたくさんのジャンルについて取材を重ねていますが、あらためて、沖縄の自然の奥深さ、そして生き物(植物含め)多様性を私たち自身が再発見する日々です。海や森の中の、数メートル四方の中に、これだけの生命が暮らし、お互いに関係し合っているということを「実際に目にできる」環境は、やっぱり全国の子どもたちに親子旅行を通じ、早くに体験してもらいたいものです。
沖縄の生き物、といえば「カラフルな魚」を思い浮かべる方も多いと思いますが、よく「大人のみなさん」が疑問に思われるのが、「あの魚は、食べられるのだろうか?」という話。もっというと、「青い魚なんて、きっと食べられても美味しくないんじゃないの?」という声も。
これにはいろんな価値観が影響していると思います。まず、(たぶん)日本人なんで、「美味い魚は〇〇(←漁獲で有名な土地の名前が入る)」という、ある種の「刷り込み」がある。あとは、「青」という色は食欲を減退させると言われている、などということも少し影響しているかもしれません。
詳しくは割愛しますが、結論から言うと、とても美味しいです。嘘だと思うなら、食べにきてください、ぜひ。笑
ただ今回は、そうした「グルメ」文脈ではありません。
そもそも子どもたちには「南国で魚なんて、美味しくないんじゃないの?」なんて先入観もありません。子どもたちにとっては、「魚が妙にカラフル、自分が見慣れている魚とはぜんぜん違う!」ということがまず印象の真ん中にありますから。
食べる、というつながりについて学ぶ
水族館に行っても、海に行っても、カラフルな魚たちがたくさん泳いでいて、子どもたちは、その変わった見た目に魅了されるはず。中には熱心に観察の目を向ける子もいるでしょうし、聞き覚えのない名前を覚えたり、あるいは「なぜ、魚によって、こんなに色の違いがあるのか?」ということに好奇心を向けたりするかもしれません。
重要なのは、この時、子どもたちが、日常よりも「魚という生き物に興味関心が高まっている」ということ。すこし大げさな言い方をすれば、魚の情報に対してインプットすることに「内発的な動機が高まっている」状態。
愛着を持った魚たちについて、生態に興味を向け、あるいは魚たちが暮らす環境についても大いに学ぶことのできるチャンスが訪れます(そして私たちもそこに最適な情報をお届けするのですが)。
それだけでも旅で得られる体験としては最高! 水族館で見た魚に、実際に海で出会う興奮を得られたら、もっと最高! それが沖縄では可能です。
そして本題に戻りますが、こうした魚が市場に並んだり、ごはんを食べに入ったお店のメニューの中に見つけられたり、あるいはもっと突っ込めば、自分で「獲る」体験もできてしまうのが沖縄の面白いところ。
大人の発想でいえば「そんなカラフルな魚、美味しいの?」となるところですが、子どもたちからしてみたら「自分が興味を持って、あるいは愛着を持った魚たちが普通に食べられている」ということの驚きのほうが大きいかもしれません。サケやタラ、マグロを食べることに驚きを感じることがないのは、サケやタラ、マグロが実際に生きているところを目にする機会が少なく(ある場合もありますが)、それよりもまず「食材」としての出会いのほうが先だから。
子どもたちの中には、それぞれにお気に入りの生き物ジャンルがあることが多い。ムシだったり、魚だったり、あるいは恐竜のような古生物の場合も。生き物について学ぶ時に欠かさず出てくるのが「食べる・食べられる」の関係。でもそこに人間が出てくることって意外なぐらいないのですよね。
今、ここでは「食育」というトピックについて掘り下げたいのではありません。旅という非日常だからこそ、子どもにとって、「観察や鑑賞の対象」が「地元の食材」として一致する好機について共有できれば充分です。もう少し贅沢をいえば、「そうか、自分たちは普通に生きているものを食べているのだな、という実感」を得られれば「学びの原体験」としては大成功ではないかということです。
モヤモヤするので良い、それも学び
中には「あんなに可愛いお魚を食べるなんてかわいそう!」というモヤモヤ感を得る子もいるような気もします(どうかな、予想に反していないかな・笑)。
「どの生き物や種類は食べてよくて、どの生き物や種類は食べるべきではないのか?」について語りだせば、いくらでも話は長くなってします。
なので結論から書くと、この問いに答えはありませんし、感じたモヤモヤ感があるとしたら、それが旅の中でスッキリ解決することはないだろうと思います。
でも、それがまた良いのではないかなと思うのです。理由の部分もまた長くなるので追って言語化していきたいと思いますが、大きくいえば3点。
1:自然、生き物、生態系、などを学ぶ時に「食べる」という観点を持つことで、学び自体に「深みや迫力」が増すと考えているから。
2:生きることは食べること、食べているものは生きている(た)もの、を実感する機会がどんどん減っているからこそ、それを感じられる旅の意義が高まるから。
3:学びとは本質的には終わりがなく、簡単に答えの出ない「問い」を立てることが非常に重要だから。大人が答えを用意できるものばかりが与えられるべきではないと考えているから。
最後は少し抽象度が高くなってしまいましたが、「まなべる!トラベル」の中では、3で述べたような「簡単に答えの出ない問いを立てる」ことにも挑戦していけたらなと考えています。
長くなってしまったので、今日はこのへんで。
みなさん、ぜひ、沖縄に綺麗で美味しいお魚に出会いに来てくださいね♪
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いよいよ制作も大詰め!ということはこのへんからだいぶライブ感出てきます(ホントです・笑)。ぜひ制作ドキュメンタリーを見るような気持ちでフォローくださいませ!